2026-01

深淵を語る

彼の炎は、いつから燃えていたのか

フェアノールの話を語り出すと止まらなくなる。特筆すべきは、彼の性格。それを端的に表している一節がある。目的とするものがあれば、何であれ、断固として熱心にこれを追求した。『シルマリルの物語』「フェアノールと鎖から解き放たれたメルコールのこと」...
深淵を語る

どうしても“彼”を救いたい私

人生においてこれほどに私の心を動かす者はいない。それは以前少しだけ語った。なぜ“彼”は私の心を動かしたのか。それは、“彼”があまりに傲慢だったからでも、非情な者だったからでもない。むしろ、私は、“彼”にはある種の哀れみを抱いているのだ。“彼...
考察

英雄になろうとしなかった庭師の話

フロドの話があるなら、必ず彼のことも思い出す。いや思い出さなければならない。フロドの庭師、サムワイズ・ギャムジー。彼こそが「指輪物語」の主役、英雄と言っても過言ではないと言い切る人達もいる。そう思わざるを得ないのは、彼の勇敢さと、ひたむきに...
考察

指輪を背負ったフロドは、英雄ではなかった

ゴンドールに迎えられた彼は、エレスサール王をはじめとした多くの人間から、“英雄”と讃えられた。大いなる使命を負い、それを“成し遂げた”者として。そう、捉えた人も多いはず。だが、彼は、フロド・バギンズは、そんな大それた人物ではない。むしろ、ご...
考察

王であろうとしたドワーフ

彼を初めて見たとき、私は「不器用なほどまっすぐな人だ」と思った。無骨で、言葉足らずで、それでも確かな正義感を持ったドワーフの王。だが物語が進むにつれて、その印象は少しずつ揺らいでいった。彼は変わってしまったのか。それとも、最初からそこにあっ...
ひとりごと

軽やかに生きる、あのドワーフのこと

そろそろあのドワーフのことを語りたくなってきた。“ドワーフ”と聞くと、誇り高く頑固で、他者に心を開かない――そんな印象を持たれがちだ。頑固には違いない。あのギムリもそうだから。旅の終わりに、絶対に燦光洞(アグラロンド)を訪れたいと言って聞か...
ひとりごと

レンバスの味はどんな味?

エルフの話が続くが、今日は少し軽いところから語りたい。その一つとして、忘れてはならないのは、彼らが作る食糧の一つ「レンバス」だ。「指輪物語」にはこう記してある。食べものの大部分が非常に薄い焼き菓子の形をしていて、それは外側がうすいとび色に焼...
深淵を語る

いつか語りたいと思っていたこと

エルフの人間味あふれる有り様は、何年経っても私の心をくすぐって離さない。そのきっかけとなったのは、やはり“彼”だろう。「指輪物語」を読み終えた私は、次に「ホビットの冒険」に手を伸ばそうとした。だが、それ以上に心揺さぶられたものがあった。それ...
考察

エルフとホビットのあいだで、いつも迷う

昨日はホビットのことを書いた。何度も言うが、ホビットの暮らしは魅力的だ。のどかで、何者にもならない、それでも有意義な暮らし。ただ、ふと思い返すのは、あの崇高なエルフの、少し汚い部分だ。彼らは美しくしなやかで、かつ猛々しさも兼ね備えている。だ...
ひとりごと

ホビットの暮らしに、ずっと憧れている

中つ国の中で、もし「ここに住め」と言われたら、私は迷わずホビット庄(シャイア)を選ぶと思う。ゆっくり畑仕事をして、ゆっくり好きなことをして、ゆっくりご飯を食べて、ゆっくり眠る。あの暮らしには、急ぐ理由がほとんどない。真面目すぎず、でも怠けす...