語り部のしゆう

考察

王であろうとしたドワーフ

彼を初めて見たとき、私は「不器用なほどまっすぐな人だ」と思った。無骨で、言葉足らずで、それでも確かな正義感を持ったドワーフの王。だが物語が進むにつれて、その印象は少しずつ揺らいでいった。彼は変わってしまったのか。それとも、最初からそこにあっ...
ひとりごと

軽やかに生きる、あのドワーフのこと

そろそろあのドワーフのことを語りたくなってきた。“ドワーフ”と聞くと、誇り高く頑固で、他者に心を開かない――そんな印象を持たれがちだ。頑固には違いない。あのギムリもそうだから。旅の終わりに、絶対に燦光洞(アグラロンド)を訪れたいと言って聞か...
ひとりごと

レンバスの味はどんな味?

エルフの話が続くが、今日は少し軽いところから語りたい。その一つとして、忘れてはならないのは、彼らが作る食糧の一つ「レンバス」だ。「指輪物語」にはこう記してある。食べものの大部分が非常に薄い焼き菓子の形をしていて、それは外側がうすいとび色に焼...
深淵を語る

いつか語りたいと思っていたこと

エルフの人間味あふれる有り様は、何年経っても私の心をくすぐって離さない。そのきっかけとなったのは、やはり“彼”だろう。「指輪物語」を読み終えた私は、次に「ホビットの冒険」に手を伸ばそうとした。だが、それ以上に心揺さぶられたものがあった。それ...
考察

エルフとホビットのあいだで、いつも迷う

昨日はホビットのことを書いた。何度も言うが、ホビットの暮らしは魅力的だ。のどかで、何者にもならない、それでも有意義な暮らし。ただ、ふと思い返すのは、あの崇高なエルフの、少し汚い部分だ。彼らは美しくしなやかで、かつ猛々しさも兼ね備えている。だ...
ひとりごと

ホビットの暮らしに、ずっと憧れている

中つ国の中で、もし「ここに住め」と言われたら、私は迷わずホビット庄(シャイア)を選ぶと思う。ゆっくり畑仕事をして、ゆっくり好きなことをして、ゆっくりご飯を食べて、ゆっくり眠る。あの暮らしには、急ぐ理由がほとんどない。真面目すぎず、でも怠けす...
はじめに

はじまりのことば

またやってきた。自分のバイブルを開く時が。何度目かわからない読み返しをしていて、ふと、前よりもページをめくる手が遅くなっていることに気づいた。今まではそれでもよかった。でも今は、少し寂しさと不安を感じる。どうしてなのかは、わからない。ただ、...