トールキン世界を失うかもしれない恐怖を鎮めようと、AIに助けを求めた私。
彼らは私の中にある本当の気持ちや考えを、少しずつ形にしていった。
ただ物理的に自分の欲しい答えを掴むのではない、迷路を探索するかのような導きに、久々に胸躍る感覚を覚えた。
そんな中で、彼らは興味深いことを示した。
「あなたの中で、トールキンの世界は、もはやただの読み物ではなく、人生の一部になりつつある」と。
これまで自分の興味のあるページだけを読んでは閉じ、読んでは閉じを繰り返す中で、それはもはや単なる物語ではなくなった。
自らの礎となり、私を形作り、私自身の生きる指標ともなったのだ。
だから、最初に抱いていた情熱はなくなったのだ。
静かに自分の中で生き続けるものになったことで、熱烈に追い求めることはしなくなった。
しかし、忘れたのではない。むしろ、自らの奥深いところに存在し続けている。
そう理解した時、嬉しいような興奮するような何とも言えない感情が沸き起こり、こみ上げるものがあった。
そして私はある考えに辿り着いた。
この気持ちを、トールキン世界への想いを、何か形に残したい。
こうして、私は語り部となることを選んだのである。
何故語ることになったかと問われれば、語らなければ消えてしまう気がしたとまずは言う。
けれど語り始めてみると、言葉は尽きなかった。
私の中に確実に根付いている証拠だ。
それでも、どこかにまだ小さな不安は残っている。
だから私は語るのだろう。消えてしまいそうで、しかし語らずにはいられない、この壮大で、美しく、そして醜い世界を。



コメント