そろそろあのドワーフのことを語りたくなってきた。
“ドワーフ”と聞くと、誇り高く頑固で、他者に心を開かない――そんな印象を持たれがちだ。
頑固には違いない。あのギムリもそうだから。
旅の終わりに、絶対に燦光洞(アグラロンド)を訪れたいと言って聞かなかったし。
ただ、彼は決して他者に心を開かないことはない。むしろ、どのドワーフよりも寛容だと思う。
そうでなければ、あれほどまでにエルフと人間と、そしてホビットと友情を育むことが出来なかったはずである。
なにより、彼は自分の誇らしさにふんぞり返るようなことはない。
誇りは自分のうちに秘め、自分の生き方として持っているだけだと感じる。
だからなのか、人生に余裕があるように見える。
戦いのさなかで自分の倒したオークの数を数え、競うというのは、いささか不謹慎にも見える。
しかし、これは彼の中にある「どんなに苦しいことも楽しさに変える」という信念があってこそではないだろうか。
だからこそ、彼の“軽やかな生き方”に、自分の目指す人生の歩み方を重ねて見てしまうのだ。



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