ノート

ひとりごと

あの目が見ていたもの

初めて目にした、あのおぞましき目。炎に囲まれた細長い瞳。それが見つめるのは、いつでも指輪だった。ただ、本当にそうだったのかと、ふと思うことがある。彼は、ヴァラのアウレに仕えるマイアの一人だった。しかし、ある時から、ヴァラにも並ばなかったメル...
考察

ひとつであった二つの影

最初に指輪の虜になった中つ国の民は、人間の王イシルドゥア。しかし、彼が襲われた際に、指輪は川底に落ち、長い年月を経てあるところにたどり着いた。それが、スメアゴルというホビットの手だった。やがて、指輪の力で長い年月を生き延びた彼は醜い姿になり...
ひとりごと

「灰色」という在り方

少しだけみすぼらしくありながら、穢れのない心で居続けたイスタリ。彼の名はガンダルフ。アマンではオローリンと呼ばれた。中つ国に降り立った彼の姿は、灰色に身を包み、髪も髭もボサボサだった。そんな彼はバルログとの死闘の末、地に横たわった。だが、息...
考察

閉ざされた王 ― スランドゥイルという父

心のままにあることは、実に素晴らしいことである。自分の心を大切にすることは、時に苦しみを伴うことがあっても、人生に彩りを与えてくれる。しかし、それは振り切りすぎれば、時として孤独を招くこともある。その姿を思い起こさせる人物がいる。闇の森の王...
考察

心のままにある緑葉の祖先

緑葉ことレゴラスの衝動的な姿勢は、過酷な旅において欠かせない要素だった。しかし、衝動性が高いエルフは彼だけではない。私の大好きなフェアノールも、彼の異母弟 フィンゴルフィンもそうと言える。だが、もう一人、この人物もそうではないだろうか。それ...
考察

王子様は考えるより行動派?

そもそも、私が語り部になったら絶対に語りたい人物がいた。それは、闇の森の王の息子で、旅の仲間としてフロドを支えた者の一人。彼の名はレゴラス。緑葉の名に相応しいしなやかな身のこなしと美しさは、映画を見た私を虜にした。そう、彼が指輪物語の世界に...
ひとりごと

楽しく生きるための知恵

「指輪物語」と言えば、フロドとサムの主従関係が注目されがちだが、もう一組のホビットも忘れてはいけない。メリアドク・ブランディバックとペレグリン・トゥック。二人がいなければ、「指輪物語」はただの戦争物語で終わっていただろう。ホビット庄を想い続...
考察

戦乙女の中に見る、本当の戦い方

彼女がもし男であったなら戦乙女エオウィンを前にすると、そんな時代錯誤のような言葉が浮かんでしまう。もっと正当に自分の力を認められ、自由に剣を振るえたのではないのか。とはいえ、彼女は何に怯え、何を欲していたのだろう。ただの安らぎだったのか、そ...
考察

平凡なる人間の非凡な才能 ―特別でないという強さ

さて、前回、トールキン世界の人間の弱さを語ったが、何故彼らが生き残り続けたのかを問うた。その秘密については現実の地球の歴史を辿ると、見えてくるものがある。今の地球は、人間を含めた哺乳類が生態系の多くを占めている。しかし、かつては“恐竜”と呼...
考察

平凡なる人間の非凡な才能 ―劣って見える種族について

人間とは、どうしてここまで発達することが出来たのだろう。これは現実に即した話になるかもしれないが、決してトールキン世界においても無関係ではない。「人間」は、アルダの歴史の中で2番目に生まれた「イルーヴァタールの子ら」である。しかし、その実態...