人間とは、どうしてここまで発達することが出来たのだろう。
これは現実に即した話になるかもしれないが、決してトールキン世界においても無関係ではない。
「人間」は、アルダの歴史の中で2番目に生まれた「イルーヴァタールの子ら」である。
しかし、その実態は、最初の子らであるエルフよりも、姿形は似ているとはいえ遙かに劣っている。
何千年と生きられる命もなければ、怪我や病を癒したり悪を退けたりする特殊な力もない。
身体能力においても、遙か先を見通す目も、雪山を軽々と登っていく身軽さもないのだ。
いわゆる“平凡”と言われるものである。
しかし、エルフは西方へ旅立ち、ドワーフやホビットもいずれ中つ国から姿を消す。
人間だけが残り、現代に繋がるというのが、トールキンの遺したアルダの歴史である。
では、何故人間だけが残るのか。
何かに秀でているわけでも、身体に大きな特徴があるわけでもない、人間が。
実は、ここに秘密があると、私は思う。
その秘密を考えるために、少し現実の世界に目を向けてみたい。



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