「指輪物語」と言えば、フロドとサムの主従関係が注目されがちだが、もう一組のホビットも忘れてはいけない。
メリアドク・ブランディバックとペレグリン・トゥック。
二人がいなければ、「指輪物語」はただの戦争物語で終わっていただろう。
ホビット庄を想い続けていたサムに対し、二人は今ある現状を楽しんでいたように見える。
エントの森で水を飲み、背が高くなったのを喜ぶ姿。
どんな時でも酒とパイプを楽しみ、笑い合っていた二人。
好奇心に満ちあふれて、いつも陽気で明るかった。
そこに少しだけ、メリーが持ち前の機転を効かせて、上手に立ち回っていた。
そしてピピンは、純粋で恐れを知らない心の有り様が、少しだけ私達をクスッとさせた。
時にとんでもない危険を冒してしまったこともあったが、二人は一貫して「自分が楽しむ」ことに努めていたようだ。
たとえそれが、もう戻れない道だったとしても。
今の私はどうだろうか。少し考えてみると、果たして「自分が楽しんでいる」だろうか。
もちろん、やらなければならないことや、した方が良いことは山ほどある。
しかし、そればかりに気を取られて、苦しんだり悲しんだりしすぎていないだろうか。
時にはしがらみを手放し、自分の思うままに生きてみるのもいいのではないか。
メリーとピピンを見ていると、そんな当たり前のことを思い出させてくれる。



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